連載「スポーツパフォーマンス分析への招待」第9回

連載「スポーツパフォーマンス分析への招待」第9回が掲載された「月刊トレーニング・ジャーナル」が今月10日に発売されました。

連載 スポーツパフォーマンス分析への招待 9
教育・研究分野における可能性
──コーチ育成のための中核科目として
橘 肇・橘図書教材、スポーツパフォーマンス分析アドバイザー
監修/中川 昭・日本コーチング学会会長

今回、中川先生へのインタビューを通じて、パフォーマンス分析という言葉のなかった頃から、ゲームのパフォーマンス評価や法則性を明らかにするための取り組みが脈々と続いていることを認識しました。日本における「スポーツパフォーマンス研究の歩み」の一端を書くことができればという思いも込めました。ぜひ、お読みいただければ幸いです。

先生がインタビューの前に資料として示してくださった『シンク・ラグビー』は、30年前の書籍にも関わらず、ゲーム分析に関する著者の慧眼には衝撃を受けました。例えば「ゲーム分析に対する警告」1)として示されている4項目は、今読んでも、そのどれもがゲームパフォーマンス分析を行う上での普遍的な注意事項です。新刊ではもう手に入らないようですが、図書館などでは読めるはずです。

20年前に分析ソフトウェアの営業を始めた頃、情報分析に通じていたコーチや教員の方への説明やプレゼンがうまくいかないと、「あの人達はわかってないから。」と勝手に思い込んでいた当時の私を、今更なから恥ずかしく思っています。

日本においても、アナリストやパフォーマンス分析はこの10年や15年の間に生まれたものではなく、それ以前から多くの先達の方が様々な形の取り組みを続けていた、そのことは忘れてはいけないと思います。

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1) グリーンウッド:江田昌佑・川島淳夫・河野一郎・中川昭訳(1991)ジム・グリーンウッドのシンク・ラグビー――知的で冒険的なチームプレーへのガイド,ベースボール・マガジン社,pp.56-57.

(橘 肇/橘図書教材)