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【コラム】体育授業研究へのビデオ・パフォーマンス分析の活用

先生からの説明や指導とともに、実際の動きを伴う体育の授業は、パフォーマンス分析(記述的ゲームパフォーマンス分析)と親和性の高い分野の一つと言えます。実際、Vosaicをご導入くださっている方の中には、体育授業の研究や、学生の模擬授業の分析とフィードバックに使ってくださっている先生方がいらっしゃいます。

ビデオフィードバックとパフォーマンス分析は「チームや選手の勝利」という目的のためだけではなく、「次世代を担う人材育成」「いのちを救うための人材育成」といった目的も支援できるはずという考えのもとに、Vosaicの普及を進めていきたいと思っています。「クラウド」「汎用性」「安価」という3つのポイントを持つVosaicは、教育関係に極めて適した商品だと、20年の経験から自信ををもってお勧めできます。

さて、授業分析・観察のルーブリック(評価項目)として、アメリカではダニエルソングループの指導フレームワークがその一つです。6つのクラスターに絞られたFFTは、年齢や教科を問わず、どのような指導の場面でも活用することができます。詳細はVosaic.jpのブログをご覧ください。

一方、日本の体育授業での代表的な組織的観察法が、期間記録法や相互作用記録法1)です。以下、書籍から引用します。

「期間記録法は、授業場面を「インストラクション」「マネジメント」「認知学習」「運動学習」の4つに区分して記録します。この記録を通して、授業者が計画した授業案と実際の授業がどのようにずれているか、説明の長さや課題の明快さは適切であったか、マネジメントや学習展開はスムースであったかを把握し、その原因や改善策を省察するものです。

相互作用記録法は、授業中の教師の生徒に対する相互的な教授行動を記録するためのもので、「発問」「フィードバック」「励まし」の3つのカテゴリーに分けて記録します。この相互作用は、学生が行う模擬授業では10回に満たないこともありますが、熟練教師であれば100回以上にも及ぶことがあるということです。」

参考文献:1)高橋健夫,岡出美則,友添秀則,岩田靖編(2010)新版体育科教育入門,大修館書店,pp.260-261

こうした観察法は、通常コーディングシートや集計表を使って「手作業」で記録されますが、後からの確認や、再現性ということを考えると、ぜひビデオとパフォーマンス分析ソフトウェアを使っていただきたいと思っています。例えば、期間記録法や相互作用記録法をVosaicの「フォーム」にインプットすると、次の画像のように授業観察や分析を行うことができます。

ビデオ部分は隠しております。また右側にあるフォーム(評価項目)の言葉は、私があえて簡単な言葉に直してみたのものであることをご了承ください。

それぞれの授業場面や相互作用が、ビデオの時間とリンクする形で画面下のタイムライン上に記録、表示されていることにご注目ください。ビデオと結びついていることで、後からその場面を確認することも、分類が適切かどうかを見直すこともできます。またクラウド型のVosaicは、OSがMacかWindowsかに関係なく、また、アプリケーションのインストールやライセンス認証も必要ありません。いつでも、どこでも分析を続けることができます。

もう一つの特徴が、複数の分析者が入力したタイムラインを比較できることです。例えばこの図では、1人目の分析者(赤い線で囲まれた行)と、2人目の分析者(黄色の線で囲まれた行)の視点が一部違っていることが一目瞭然です。例えばこのデータをcsvでエクスポートすれば、「カッパ係数」などを計算することも可能です

Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。ぜひ、お問い合わせください。


この記事はVosaic.jp内の記事「授業分析・観察ルーブリックのフォーマット – ダニエルソングループ」を参考に執筆したものです(画像とも)。


Vosaicについて
Vosaicはアメリカ・ネブラスカ州リンカーンに本社を置くFACTSが展開する、教師教育、医療教育、指導者育成、専門能力開発のためのビデオプラットフォームです。数多くの教育機関、学区、医療機関、ビジネスコーチング会社等に採用され、授業分析や授業評価、模擬授業やシミュレーショントレーニングなどのフィードバック、省察など、専門能力の開発のために用いられています。

アイキャッチ画像:写真AC

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