連載『実践・スポーツパフォーマンス分析』第9回「視点と仮説でリソース不足をカバー①」

連載『実践・スポーツパフォーマンス分析』第9回が掲載された「月刊トレーニング・ジャーナル」2022年9月号(電子書籍)が、8月10日発売されました。

連載 実践・スポーツパフォーマンス分析 9
視点と仮説でリソース不足をカバー①
ー 世界のバレーボールのトレンドをブロッカーの視点から解く
橘 肇・橘図書教材、スポーツパフォーマンス分析アドバイザー
監修/中川 昭・京都先端科学大学特任教授、日本コーチング学会会長

今回は初めて「バレーボール」をテーマに、しかも、かなり戦術の詳細に踏み込んだ話を取材しました。

お話をうかがったのは、渡辺寿規様(滋賀県立総合病院)を中心とした研究グループの方々です。3月に開催された日本バレーボール学会第27回大会において、渡辺様たちのグループの発表「TOKYO 2020男子大会における、アルゼンチンチームの特徴的ブロック戦術に関する検討」が、一般発表優秀賞を獲得しました。

注目すべき点はもちろんその内容にもありますが、もう1つ、この発表を行ったのが競技団体やチームに所属するアナリストでも、大学の研究者でもなく、いわば「市井の研究者」を中心としたグループだったという点です。時間もツールも十分ではない中で、学会で高く評価される結果を導き出した分析の裏には、スポーツパフォーマンス分析を行う上での普遍的なプロセスの1つ、「視点を定め、仮説を立てること」がありました。

どの競技の分析をなさっている方にも、また「分析を行う時間もツールも足りない」と悩んでいる方にも、スポーツパフォーマンス分析への新しい見方をもたらしてくれると思います。2回にわたってお届けします。

私にとっても「競技専門的・戦術的な内容を、専門外の方にもわかりやすく文章化して伝える」という点で、1つの新しいチャレンジでした。それがきちんと実現できたのか、お読みになった方のご感想をお聞きできたらと思っています。

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(橘 肇/橘図書教材)

アイキャッチ画像:写真AC