【コラム】すべての児童生徒が楽しめる体育授業へ

3月5日、日本体育大学(世田谷キャンパス)で開かれた「令和4年度各都道府県教育委員会長期研修生等合同発表大会」(公益財団法人日本学校体育研究連合会)に参加してきました。

現職教員の研究発表

この大会は、現職の教員の方が大学院などで研修を行い、その期間に行った研究結果を発表するものです。会場での参加者は150名くらいと見えましたが、それ以外に、オンラインでASEAN10か国の教育関係者も参加していたんだそうです。

発表者は、各地から参加した13名の先生方でした。その中には、データの収集にVosaicを使ってくださった先生もいらっしゃいました。教師人生の中の大事な研究のツールとして、自分がお薦めした商品を使っていただけたのは何より嬉しいことですし、こういう仕事をしていてよかったと思う瞬間です。

すべての児童生徒が楽しめる体育授業

すべての発表を聞きましたが、そこに共通しているテーマ、つまり今の学校の体育が取り組むべき大きな課題の1つが「すべての児童生徒が楽しさや喜びを感じられる授業」だと感じました。

さまざまな調査によると、少なくない割合の児童、生徒が「体育の授業が嫌い」「運動が楽しくない」と感じているようです。もちろん、全員が「好き」になることはあり得ないと思いますが、特に運動の苦手な子にとっては、達成感を得ることが難しい、クラスの友達との関わり合いがうまくできないといった理由があるようです。

そもそも私自身にしてからが、小学校から高校まで「体育の授業」が大嫌いでした。鉄棒も跳び箱も他の子供達のようにうまくできず、いい思い出はありません。出生数も今とは比べ物にならなかった当時、1クラス45人くらいは当たり前でしたから、先生も子供1人1人に対するきめ細かなフォローは難しかったと思いますが。

幸い、私はその後、「野球のピッチャー」という、性格的にも体力的にも自分にピッタリ合ったポジションを見つけることができたため、体育授業は嫌いでもスポーツは好きでいることができて、それが今につながっています。

現場の支援に取り組みたい

体育の授業には将来のQOLにもつながる運動習慣をつける、体を動かす楽しさを知る…など、さまざまな大事な目的があります。だからこそ、より良い体育の授業を求めて研究をなさっている研究者の方や、現職の教員の方を私のできることで支援できたら、そういう思いで事業に取り組んでいきます。

(橘 肇/橘図書教材)