【コラム】ただの「操作体験」で留めないために 〜指標と視点を定めること〜

ハイブリッド授業の増加

6月5日、ある体育系大学にて、スポーツパフォーマンス分析の特別授業を担当させていただきました。90分×2コマで、スポーツパフォーマンス分析の基礎的な知識と、パフォーマンス分析ソフトを使った分析の技法を学んでもらうことが目的です。

通常の授業時間以外での開催ということで、教室には大学院生を中心に18名、そしてオンラインで4名、合計で22名の学生の方が参加してくださいました。
こうしたハイブリッドでの開催が最近増えてきたと感じますが、その理由はコロナ禍を経たからというだけでなく、社会人学生の増加や、また柔軟な開催時間ということもありそうです。

この日の授業内容です。非常勤講師での授業からの学びを踏まえ、今までこうした単発の演習授業では行なっていなかった試みを、いくつか取り入れてみました。

試み1:パフォーマンス指標とアクション変数

ソフトウェアを使った分析演習を始める前には「何のために、何をどう分析するのか」という基礎知識の部分を押さえておきます。

今年度、非常勤講師が2年目を迎えるにあたり、私の授業をいつも見てくださっている先生から「視点と指標を定めること」の重要性をご指導いただきました。そこで、スポーツパフォーマンス分析がゲームの複雑さを抽象化するプロセスであること、そして「パフォーマンス指標」についてしっかりと伝えることを意識することにしました。

試み2:ビデオガイドの活用

後半は実際にパフォーマンス分析ソフトを使用した分析演習を行いました。

ハイブリッド授業でも、講義だけでしたら特に問題はありませんが、分析の演習はクラウド型のソフトウェアでないとできません。学生さん各自のPCは、もちろんWindowsやMacintoshとまちまちですが、全く問題はありません。

基礎的な操作をどう効率よく習得してもらえるかと考えた結果、最近は細かいパートごとに分けた操作説明ビデオを使うことにしています。まずこれで概要を掴んでから実際の操作に入ってもらうと、スムースに進んでいるような印象を受けます。急がば回れ、というところでしょうか。

試み3:パフォーマンス指標を意識したフォームの作成

演習に入ってしまうと、合計180分の授業もあっという間なのですが、なんとか基本操作の習得、自分でパフォーマンス指標を考えた上でのフォーム設定とマークアップ、そしてパフォーマンス指標の発表まで行うことができました。

これまで、終了時間が来たら作業を止めて終了、ということが多かったのですが、締まりのない最後になることが気になっていました。

最後に各自が作ったフォーム(ボタンとタグ)を見せながら、狙いとしたパフォーマンス指標を発表するという流れは、しっかりと考えながらデータ収集のシミュレーションを行なってもらうための良い形ではないか、ということを私自身も学んだ授業でした。

Vosaicだからこそ…

Vosaicでは多人数の演習授業であっても、各自の作業の進行状況をリアルタイムに把握することができます。また全員に同じ分析フォームでのデータ入力を行わせることも、1人1人が自分の考えに基づいた分析フォームを作ることもできます。教育コンサルティング会社をベースに持つVosaicだからこそ、多人数での研究や授業で用いることを前提にした機能を備えているのです。

(橘 肇/橘図書教材)